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【スヴァルトピーレン401】1,500km走った感想

1ヶ月以上ぶりのブログ更新…

こんにちはあっきーです。

 

今回は昨年12月に納車されたHusqvarna Svartpilen401が間もなく1,500kmに到達するのでインプレを書いてみようと思います。

同車や姉妹車のVitpilen401、KTM 390DUKEを検討している方の参考になれば幸いです。

 

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《動力性能》

KTM製 373cc 水冷4ストローク単気筒エンジンは高回転型で気持ちよく吹き上がり、よどみなく出力をアウトプットするがレブに向かうにつれ出力が薄くなり振動も増える。よって引っ張って走るより豊かなトルク感を味わえる5,000~7,500rpmの間でシフトアップしていく方が心地よい。

特に6,000rpm以降でアクセルをガバッと開けてやれば、体が置いていかれそうなほどの加速感を味わうことができる。

 

逆に4,000rpm以下ではトルクはなく、ガクガクするので交差点の右左折では2速半クラを使うなど気を遣う場面がある。

 

とは言えストリートバイクらしく公道幹線道路では軽量な車重(150kg)とライド・バイ・ワイヤらしいピックアップの良さが相まって非常にキビキビ走れるので通勤バイク集団を先導することも難しくない。

 

このライド・バイ・ワイヤとスリッパークラッチのおかげで、ブリッピングシフトダウンがしやすく滑らかにバックトルクを路面に伝えることができる。

 

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高速道路ではアクセルを多めに開けてやれば時速100kmにすぐに到達。車の流れに同調するのは容易。


ただ、110kmを超えたあたりからエンジンやブロックパターンのタイヤのせいか巡航するには振動が辛くなる。

また、前からの風だけでなく、天候によっては横風の影響も強く感じる。

ショートホイールベースと軽量な車重により、直進安定性はやや不安でフルスロットルを自然とためらう印象。
こればっかりは「軽さは正義!」とは言えないようだ。

 

もっとも、高速巡行は不得意でも不満はない。

持ち味は街中で発揮されるバイクだからだ。

因みに最高速アタックはしていないが、ディーラー曰く150kmは難なく出ると聞いている。

 

まあ、常識的な範囲で走っている分には、なんら不満のない動力性能と言えるのではないだろうか。

  

 

 

《燃費》

街乗り---約20km/ℓ

ツーリング(下道半分、高速半分)---約30km/ℓ

 

主に通勤に使用しているので平均燃費は22km/ℓとあまり良いとは言えない。
慣らし明けでぶん回して走った時は16km/ℓまで落ち込んだ。
因みにハイオク仕様である。

タンク容量が9.5ℓとちょっと少ない感は否めない。
160kmくらい走ってもう給油?って毎回思う。

 

それと燃料計がちょっとおバカなのかタンク形状の問題か、残り3目盛りからいきなり0目盛りになり給油警告がでる。

 

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《足回り》

オフロード界では言わずと知れたメーカーだけあって、前後ホワイトパワー製のサスペンションをおごり豊富なストローク量を誇る。

 

 低身長の私にとってシート高835mmは足つきに問題があったので、納車時にフロントフォークの突き出し量を5mmほど増やし、リアのプリロードは一番柔らかい状態にしてもらっていた。 

 

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73kgの体重を支えるにはさすがに柔らかすぎたのか乗り心地がよろしくなく、プリロードを中間くらいに調整したらだいぶ良くなった印象。

 

とは言え足回りを語れるほど、バイクを乗り継いできたわけでもないし、峠を攻めたりしてないので良さとか正直分からない。 

通勤主体で直線ばかり走ってるからサスに対してそもそも要求値が低いってこともある。

 

タイヤに関してはピレリ スコーピオンラリーSTRと言うブロックパターンのちょっと変わったタイヤ。

バイクの全体的なデザイン性にも大きな影響を与えてると思う。
逆に言えばタイヤが減って交換するとき、これ以外のタイヤは変な感じになっちゃうと思う。結構値段が高くて萎える。

 

走った感じでは特にゴツゴツ感があるわけでもなく、コーナー時にふにゃっと抜けるような感じはない。・・・端っこ使えてないっていうのもあるけどw

 

あと、チューブレスラジアルタイヤなのにチューブレス対応のスポークホイールじゃないから中にチューブが入ってるw

「こまめな空気圧チェックが必要です」とのことだ。

せっかくのチューブ入りなので林道を走る機会があれば、空気圧を低くして走ってみるのも一興かと。

 

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《制動性能》

過剰に効くわけではなく扱いやすいと感じる。

フロントは中指1本で停まれるくらいには不足なく効く。
リアはステップのポジションのせいか、履いてる靴のソール形状が悪いのかブレーキペダルに踏力を伝えにくい。

今、一番欲しいバイク用品はライディングシューズ!っていうくらい、リアブレーキは検証していきたい項目。

 

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《ポジション》

シート高が835mmと高く、低身長だと足つき性に難があり。
164cmの私はは片足ツンツン状態。
納車当初は足が届かなくヒヤッとする場面があったが、慣れてくるとなくなった。

もし仮に立ちゴケしそうになっても、車重が軽いからパワープレイで支えられそう。

 

DUKEのインプレ動画なんかを見ると、レビュアーが「独特な運転姿勢」って言ってたけど、そこまで違和感は感じない。
もっとも、バーハンドルやステップが共通かどうか分からないし、乗り手の体格も様々で一概に言えない。

 

ただ、いい塩梅のポジションを維持するのが難しいかも。
シートの座る位置が前後したり、ひじの曲がりが少なかったり、腹筋の使い方などちょっとしたことでバランスが悪くなり「あれ?」ってなる。
ただ、乗り込んでくれば簡単に修正できるようになる。

 

ニーグリップは良好とは言い難い。
シートの角が内ももに当たるので内もも全体でのホールド感は薄い。

 

カタログやHPで外人さんが肘を外側に張りだして乗ってる写真があるけど、イメージ的にはこれが正解のポジショニングに近いと思う。

 

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シートが硬いとよく言われてるが、まあ確かに硬いけどツーリングで1日中乗っても痛くなることはなかった。

 

どちらかと言うと手の方が痛くなるが、ニーグリップと腹筋に少し力を入れて肘を曲げ肩の力を抜けばかなり防げることがわかった。

 

 

《カスタム性》

主にドレスアップを目的としたオプションパーツがいくつか出てる。

 

私は納車時にアクラポビッチのスリップオンサイレンサーとヘッドライトプロテクションを付けた。

アクラポは純正に比べると音質が良くなるが音量自体は大して大きくならない。

マンションの駐車場でアイドリングしても気にならないレベルだし、走行中うるさ目の他バイクと並走してると自分のエンジン音がかき消されてしまうほどのジェントルさん。

バッフル抜こうと思ったが簡単には抜けない構造のようだ。残念。

 

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因みに防風性能UPを狙って純正オプションのフライスクリーンを発注しているが、3ヶ月経った今も入荷の連絡は入っていない。。。

 

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そのほか、iPhoneをマウントするためのQUAD LOCK製ケース&マウント。
DAYTONAのUSBポート×2を取り付けた。


また、ACERBIS VISIONにクリソツな中華製ハンドガードも取り付けた。

これがなかなか優れものでレバーの保護はもちろん、冷風が直接グローブに当たるのを防いでくれるので若干指先の快適性がUP。

LEDランプ内蔵なので他車からの視認性がUP。
突然車線変更してきたりする車にヒヤッとすることが減った。

 

ピレン用社外パーツは殆ど出てないが、基本DUKEと同じプラットフォームなのでDUKE用パーツを流用することも可能。

 

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《気になる点》

納車時からある現象で低速時にそれは起こる。

 

例えば赤信号で止まろうと手前から徐々にブレーキやシフトダウンをしていった際、エンジン回転数が低い状態(ガクガクしない程度)でクラッチを切るとプシュンと突然エンジンストールする。

現象自体は稀に起こるので、やろうと思っても再現できない。
でも、ひどいときは通勤の間だけでも3回くらい発生することがあった。
慣れてくると(慣れたくないが)クラッチを切る寸前に何となくストールする予感がする。
と言うことはやっぱり何か条件があるのだと思うけど、いまだ発生条件がつかめない。

 

先日はストールするかも?って思ってクラッチを切った瞬間、ブリッピングみたいに勝手にエンジンが吹けた。
勝手に回転が上がるなんてビビる。

 

もちろんディーラーに報告したが、エンジンが冷えてて燃調が不安定かも?とかクラッチセンサーの不具合かもとか言ってたが、エンジンが十分に暖まっているときにも発生するし、クラッチについても切れが甘いのかと思い、2本指操作をやめ4本操作でやってみてるがダメだった。

 

ディーラー曰く、そう言う不具合報告はあがってないと知らん顔してたが、DUKEの方でweb検索すると同じような不具合を訴えてるユーザーがいた。

 

とりあえず様子を見てくれと言われたので、個人の対策としてブリッピングシフトダウンを心掛けてみたところかなり発生しなくなった。
とは言え、停まる寸前の2,3速で毎回ブリッピングするのも結構面倒なのでいかがなものかと・・・

 

 

 《総評》

良くも悪くも単気筒。

 

多気筒に比べれば振動は大きいし、高回転時にはムチ打ってる感がなんだか可哀そうになってしまうので引っ張って走ろうと思わない。


でもそんなウィークポイントを“味”としてとらえることもできるかと。

例えばパワーバンド初期から盛り上がる「ド、ド、ド、ド、ドッ」と味わい深い排気音とトルク感はまるで心臓の鼓動のよう。

心臓がドクンと収縮するたびに全身に血が巡るように、エンジンが1発爆発するごとにタイヤが路面を蹴りだすような感覚。


単気筒がゆえ部品点数が少なく軽量でスリムなフレームワーク
乗り手がマシンを身近に感じやすいシンプルさ。

シンプルだけど主張の強いデザインと相まって独特な魅力を放ってる。

 

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